モノづくり

家族で染めた畳縁を持参して、 佐野畳屋さんへ畳づくり見学。

我が家の一部となる大切な工程を
自分たちの目で確かめる。

家族で一緒に
手染めした藍色の畳縁。

職人が畳に手をかけた何十倍もの時間を
家族はこの畳と一緒に過ごしていく。

手作りって
いろいろ語らずとも
伝わってくる。
佇まいとか、においとか、
空気感とか。
伝統って
そういうことだと思う。

愛情は手に伝わり、
モノが表現してくれる。

手を動かして、汗をかいて、
時間をかけて作るものって、記憶に残る。
国産のい草にこだわるのは、
国産の食材で料理することと同じ。
生活の一部となる畳だから、
少しでもそこに
愛着が持てて安心できるものでありたい。

い草の匂いは、
素材が生きている証。

い草の匂いって、
気持ちがホッとする。
お茶やコーヒーを
入れた時、ふわっと香る。
あの感覚と同じように。

池尾家の畳づくり見学

2020年9月中旬。福岡県田川市にある佐野畳屋を訪れました。池尾家の和室に敷く畳をここで作ってもらっています。
せっかくなら、家族で思い出に残るオリジナルものが作りたいと思い、畳の縁(へり)を自分たちで染めることにしました。
筑後にある宝島染工で畳縁を家族と一緒に手染めしました。縁の生地も自分たちで選び、天然染料の藍(あい)で染めた世界にひとつだけの畳縁です。
手染めのいいところは、出来上がりのひとつひとつの表情が違うところです。染料にひたす時間や絞る時の力の入れ具合などで風合いが変わってきます。

家族で染めた藍色の畳縁。

畳縁となる生地の素材は、綿と麻の混合。藍の壺の中に3回つけて染めています。藍は、1度つけて上げて、空気に触れさせます。
つける回数を増やすことで、色が濃くなるという特徴を持っています。1度だけつけても水色くらいの薄さですが、3回つけると綺麗な藍色に染まります。

手から手へと伝えていくものだからずっと大切にしたい。

畳は仕上げる前の工程として農産物であるい草を作るというところからはじまり、それを加工して織り上げて畳の原型ができていきます。
生産者から加工者。そして畳職人へと手から手へと思いを伝えひとつの畳ができていきます。
ひとつの畳を仕上げるのに、何日も時間を費やします。しかし、使う人はそれ以上に長い時間を過ごしていくことになります。何十年も使い続けることもあります。
畳の上でゴロゴロとしていた幼かったこどもが、大きくなり、結婚してこどもができて、そのこどもがまたゴロゴロと寝転がって遊んでいる。
そんなことを想像してみると手をかけて作られた畳を大切にしていきたいと思います。

佐野畳店 ホームページ
https://sano-tatamiya.com/